無料のAIで社内アプリ作成|4ツールを実際に比較

無料のAIで社内アプリ作成|4ツールを実際に比較 AI活用の記事
結論

無料のAIアプリ作成ツールでも、簡単なアプリは公開までできる。ただ、依頼どおりでない所や、AIの説明と違う動きもあるので、使う前に自分で操作して確かめる

  • 試したツール … Lovable、Bolt、v0、Google AI Studio
  • 作ったアプリ … 架空の会社の、工具の貸出台帳
  • 確かめた結果 … どれも公開まで進んだが、貸し出しや登録が入らない・外の人が入れる・時間をおくと記録が消える、などの穴があり、直しても残る所があった
費用感
追加の費用0円で、作って公開まで進めた。Google AI Studioだけは、有料の契約(Google AI Pro)のあるアカウントで試した。公開したあとに動かし続ける費用は、今回は確かめていない
最初の一歩
社内の小さな台帳1つを2つのツールに作らせ、1件登録して貸して返す・別のスマホで開く・ログインせずに開く・翌日にシークレットウィンドウで開き直す、の4つを確かめる

無料のAIアプリ作成ツールとは?比べた4つ

プログラムを書かずにアプリを作る道具(ノーコードツール)には、大きく2つの型があります。kintoneなどのように画面の部品を自分で並べて作る型と、作りたいものを文章で頼むとAIが作る型です。

この記事の「AIアプリ作成ツール」は後者です。当方が試した4つでは、依頼文を1回貼ると、画面からログインの入口までAIが作り、ボタン操作で公開まで進みました(途中で人に入力を求めたツールもあります)。

できたのはWebアプリ(ブラウザで開いて使うアプリ)で、4つともスマホでも開けました。

2つの型を混ぜると比べる物差しがそろわないため、部品を並べる型は入れていません。比べたのは次の4つで、2026年10月20日に、同じ依頼文を1回だけ貼りました。

  • Lovable … 無料プラン
  • Bolt … 無料プラン
  • v0 … 無料プラン。モデルの欄は既定の「v0 Max」のまま
  • Google AI Studio … 有料の契約(Google AI Pro)のあるアカウント。作るときのモデルは、既定のGemini 3.8 Flashでした
無料のAIアプリ作成ツールとは?比べた4つ

作らせたのは、社員12人の金属加工の会社が工具や備品の貸し出しを記録する、架空の社内の台帳です。できていたかどうかは、当方の担当が操作して撮った画面の写真をChatGPTに読ませ、その答えを試す前に決めた正解とプログラムで答え合わせしました。

次の4枚は、4つのツールが作った貸出台帳を開いて、最初に出た一覧の画面です(上からLovable・Bolt・v0・Google AI Studio)。

Lovableが作った工具・備品の貸出台帳の一覧。左上に英語の見出し「TOOL LEDGER」が出ている

Boltが作った工具・備品の貸出台帳。貸出中の2件と、貸し出し登録・備品を登録・CSV書き出しのボタン

v0が作った貸出台帳の一覧。返す日をすぎた備品の知らせと、すべて・貸出中・期限切れ・ありますの絞り込み

Google AI Studioが作った貸出台帳。依頼していないメーカー名や「第1加工ライン」などの置き場所が入っている

同じ依頼文でも、画面の作りはツールごとに違いました。Google AI Studioの画面には、依頼していないメーカー名や「第1加工ライン」などの置き場所も入っています。

無料のAIアプリ作成ツールで、社内の貸出台帳はどこまで作れたか?

当方の試験の最初の依頼では、Lovableとv0がほぼ依頼どおりにできていました。Google AI StudioとBoltは、途中の操作が1つ入らなかったことが響いています。

確かめたのは14項目です。依頼文に書いた希望は11個です(登録・借りる・返す・一覧・期限切れの表示・検索・スマホ・社員だけが使う・閉じても消えない・CSV・日本語)。これを元に、次のように分けました。

  • 「社員だけが使う」は、外の人に中身が見えない・勝手に登録できない、の2つに分けた
  • 「閉じても消えない」は、閉じても消えない・別の端末でも同じ内容、の2つに分けた
  • 最初に入れておいた備品と貸出中の2件が入っているかを、1つ足した

「勝手に登録できない」は、新しく登録する入口があるかで判定し、合言葉や社内コードで止まるかまでは点数に含めていません。

次の表は、最初の依頼のあとに、ツールごとにできていた数とできていなかった項目をまとめたものです。

ツール できていた数(14項目中) できていなかった項目
Lovable 13 画面に英語の見出し(TOOL LEDGER)が混ざる
v0 12 スマホで絞り込みのボタンが右端で切れる/新しく登録する入口がある(社内コードが要る作り)
Google AI Studio 9 備品の登録が入らない。そのため、登録した備品を探す・閉じたあと・別のスマホで見る、も確かめられなかった/スマホでボタンが右端で切れる
Bolt 5 貸し出しが入らない/備品を全部並べた画面が無い。そのため、だれが借りているかの一覧・閉じたあと・別のスマホ・CSVも確かめられなかった/検索/だれでもアカウントを作れる

表の「できていなかった項目」には、前の操作が入らなかったせいで、続けて確かめられなかったものも入っています。

点数の差の多くは、最初の登録と貸し出しが入るかどうかで決まりました。作らせたら、まず1件登録し、1件貸して返すところまで自分で操作します。

→ くわしくは「AIエージェントとは|何をどこまで任せられるか」で解説しています。

4つのツールをどう比べたか

できていたかの判定は、人とAIとプログラムで役目を分けています。

  1. 操作するのは人
    当方の担当が、決めておいた10の場面(登録・貸し出し・返却・検索・閉じて開く・スマホ・ログインせずに開く・CSVなど)を、同じ値で操作して写真を撮りました。
  2. 写真を読むのは、比べる4つとは別のAI
    ツールの名前を伏せた写真をChatGPT(GPT-6 Astra)に読ませ、選択式の問いに答えさせました。LovableとBoltの中ではClaudeが使われているという情報があり、Google AI StudioはGeminiの開発環境です。そのため、ClaudeとGeminiは読む役に使っていません。
  3. 答え合わせをして数えるのはプログラム
    ChatGPTの答えを試す前に決めておいた正解と比べ、14項目のうちできていた数を出しました。写真から1つに決められなかった問いだけ、人が写真を見て決めています。

※ 架空の台帳1つを、各ツールで1回作った結果です。同じツールでも、日や依頼の言い回しで出来は変わりえます。各節の細かい経過は、付録「無料のAIアプリ作成ツール比較の記録」にまとめています。

「直して」と頼むと、できていなかった所は直ったか?

LovableとGoogle AI Studioは、頼んだ所が直りました。Boltは一覧と検索が直った一方で貸し出しは直らず、v0は無料の枠が尽きていて直しを頼めませんでした。

次の表は、翌日、できていなかった所を並べて「直してください」と同じチャットで1回頼み、最初と同じ操作で確かめた結果です。

ツール 直してと頼んだ所 結果
Lovable 英語の見出しが混ざる 消えた
Google AI Studio 備品の登録・スマホでボタンが切れる・ロックの画面の合言葉 3つとも直った
Bolt 貸し出し・備品を全部並べた画面・検索・だれでもアカウントを作れる 一覧と検索は直り、アカウントを作る画面に「登録キー」の欄が増えた。貸し出しは2回試して、2回とも入らなかった
v0 スマホでボタンが切れる・新しく登録する入口 無料の枠が翌日も戻らず、直しを頼めなかった

直ったと書いた所も、AIの説明をそのまま受け取るのではなく、当方の担当が操作して撮った写真で確かめています。

直しを頼んだあとは、最初と同じ操作をもう一度通します。

時間をおいても、入れた記録は残っていたか?

Google AI Studioだけは、何も操作せずに約1時間半置くと、登録した備品が消えて、依頼文の最初の状態(備品8つ・貸出中2件)に戻りました。

ほかの3つは、前の日に入れた記録が翌朝まで残っていました。原因は、コードを読んでいないので確かめていません。

「時間がたっても消えないように」と1回頼むと、Geminiは「絶対に消えなくなりました」と書きました。ところが、直したあとにまた約1時間半置き、ブラウザに何も残っていない窓で開くと、登録した備品は消えていました。

登録に使ったブラウザで開くと備品が戻り、そのあとはほかの窓にも出ました。Geminiの直し方は、ブラウザの中に残した記録をサーバー(アプリを動かすコンピューター)へ戻す形でした。

そのため、そのブラウザが開かれるまでは、ほかの社員には最初の状態が見えます。

作らせたあとは、1日おいてから開き直し、前の日に入れた記録が残っているかを見ます。数分のうちの確かめでは、この消え方は見つかりません。

作ったアプリは社外の人に見られないか?

ログインせずに開くと、4つとも中身ではなく、ログインやロックの画面が出ました。ただし、BoltとGoogle AI Studioは、社員でない人も入れる作りでした。

次の表は、シークレットウィンドウ(閲覧の記録を残さない窓)で開いたときの、新しい人が入る道です。

ツール 新しい人が入る道 直しを頼んだあと
Lovable 無い(全員で1つのパスワードを使う) 頼んでいない
v0 「新しく登録」には、社内コードが要る 枠が尽きて頼めなかった
Bolt 「アカウント作成」はだれでもでき、入ると貸出の記録が見えた 「登録キー」の欄が増えた
Google AI Studio ロックの画面の「初期合言葉『1212』で入室」を押すと入れた そのボタンが消えた

次の2枚は、最初の依頼のあとの画面です(上がBolt、下がGoogle AI Studio)。

Boltが作った台帳をログインせずに開いた画面。サインインと並んでアカウント作成のタブがある

Google AI Studioが作った台帳のロックの画面。下に「初期合言葉『1212』で入室」のボタンがある

公開の範囲は、Lovableとv0が既定で、リンクを知っていればだれでも開ける設定でした。

Google AI Studioも、だれでも開けるURLになると案内されました。Lovableは、無料プランでも招待した人だけに絞れる表示がありました。

何人かで使うパソコンで開いたときは、使い終わったらログアウトします。本物の社内のデータは、ここまでの点を確かめ終わってから入れます。

作る途中で何が起きたか?

BoltとGoogle AI Studioは、何も聞かずに10分以内で作り終えました。Lovableとv0は、途中でパスワードやデータベースの設定を人に聞いてきて、v0は作る途中で無料の枠を使い切りました。

ツール 作り終えるまで 途中で人に聞いてきたこと
Lovable 約24分(入力欄を探した時間を含む) ログインの方法と、会社のパスワード
Bolt 約7分 なし
v0 約15分で止まった(無料の枠を使い切った) データベースを入れるか、秘密の鍵と社内コード(すべて英語)
Google AI Studio 9分35秒 なし

AIの「できました」は、操作して確かめた結果か?

そうとは限りません。作り終えたときにAIが書いた説明と、実際の動きが違うツールがありました。Lovableの説明は、試験の結果とほぼ合っていました。

ツール AIの説明 実際に操作すると
Bolt 「貸し出し登録」ができ、「会社の外の人は中身を見ることも、勝手に登録することもできません」 貸し出しは入らず、アカウントはだれでも作れた
Google AI Studio 「社員以外の部外者が中身を見たり書き換えないよう」合言葉でロックできる ロックの画面に初めの合言葉が出ていた

AIの説明は、人が操作して確かめた結果ではありません。「できた」「直した」とあっても、1つずつ自分で操作します。

AIが勝手に足した記録・書き換えた記録

依頼文に無い中身を足したツール、試しに入れた記録を残したツール、直しの途中で記録を書き換えたツールがありました。社内で使い始める前に、見つけて消しておく必要があります。

ツール 依頼していないのに入っていたもの
Google AI Studio 架空の過去の貸出記録1件、10人分の社員の名前、メーカー名や置き場所
v0 作る途中でv0が自分で試した貸し出しの記録1件
Bolt 直しの途中で、試験で返した2件を「貸出中」に戻す記録
Bolt・Google AI Studio 前の日の日付

Boltの書き換えは、本物の台帳で直しを頼むと、実際の返却のあとに「貸出中」が足されることになります。

依頼していない行は、書き出したCSVの備品と人の名前を依頼文と照らせば見つかります。この照らし合わせは、AIに短いプログラムを書かせると、何度やっても同じ結果になります。

本物のデータを入れる前と、直しを頼む前に、CSVを書き出して控えを取ります。依頼文に無い備品・人・記録が入っていないか、日付の列が操作した日と合っているかも見ます。

社内で使う前に確かめる手順

当方の試験で差が出た所を、社内で使い始める前の確かめ方に並べ直しました。4の翌日を待つ時間を除けば、写真を撮りながらでも、1つのツールで30分から1時間ほどでした。

  1. AIの説明は読むだけにして、自分で操作する
    作り終えたときや直したときの説明と、実際の動きが違ったツールがありました。
  2. 1件登録し、1件貸して、返すところまでやる
    当方の試験で入らなかったのは、この2つの操作(Boltの貸し出し、Google AI Studioの登録)でした。エラーの文が出ないまま止まることもあります。
  3. ブラウザを閉じて開き直し、別のスマホでも開く
    何人かで使う台帳は、別のスマホから同じ内容が見えないと使えないためです。
  4. 翌日に、何も残っていない窓で開く
    待つ間はアプリの画面を全部閉じ、翌日は登録に使ったブラウザより先にシークレットウィンドウで開きます。登録に使ったブラウザで先に開くと、消えた記録が戻って見逃すことがあるためです。
  5. ログインせずに開き、公開の範囲を見る
    シークレットウィンドウで開き、中身が出ないか、だれでも登録できる入口や、合言葉が画面に書かれていないかを見ます。公開の範囲の既定が「リンクを知っている全員」になっていることもあります。
  6. CSVを書き出してExcelで開き、依頼していない行を探す
    当方の4つでは文字化けは出ませんでしたが、架空の記録や前の日の日付が入っていたツールがありました。CSVの行を消しても、アプリの中の記録は残ります。
  7. 直しを頼んだら、1〜6をもう一度通す
    頼む前にCSVで控えを取ります。直しの途中で記録を書き換えたツールがあり、直したと書いても直っていない所がありました。

確かめる項目をAIに表にさせるには?

確かめる項目は、依頼文からAIに作らせることもできます。次の指示文で、操作と、正しく動いたときに画面に出るはずのことを表にさせます。

次の依頼文で作った社内向けのアプリを、使い始める前に確かめたいです。
依頼文の希望ごとに、「操作」「入れる値」「正しく動いたときに画面に出ること」を表にしてください。

・ブラウザを閉じて開き直す、別のスマホで開く、ログインせずに開く、翌日に登録に使っていない窓で開き直す、の4つを必ず入れてください
・入れる値は、実在しない人や備品の名前にしてください

依頼文:
(ここに、アプリを作らせたときの依頼文を貼る)

できた表は、そのまま当方の試験の台本と同じ使い方ができます。ただし、正しいかどうかを決めるのは、表を見ながら操作した人です。

FAQ

無料のままずっと使えますか?

作るときの無料の枠には上限があり、当方の試験ではv0が作る途中で使い切りました。Boltは、月の残りが80万トークン(AIが読み書きした文字の量を数える単位)ほどあると出ていました。それでも「You’re out of tokens」と出て、直しの途中で止まっています。理由は分かりませんが、直した版は公開できました。

各社の料金ページでは、無料の上限を次のように書いています(2026年10月19日に確認)。

  • Lovable … 作る用に1日5クレジット、月30クレジットまで
  • Bolt … 1日30万トークン、月100万トークンまで
  • v0 … 1日7メッセージまで

Google AI Studioで無料のまま公開できるのは、2つまでです。Google Workspace(会社のドメインのアカウント)や、有料のGoogle Cloudの請求アカウントを持つアカウントは対象外です。公開したあとに動かし続ける費用は、今回は確かめていません。

Lovableの広告機能は使ったほうがよいですか?

社内で使う貸出台帳のようなアプリには関係しない機能です。Lovableの公式の案内(2026年10月19日に確認)では、作ったアプリのチャットから広告を出せます。出せるのは、Google広告とMeta広告(FacebookとInstagram)です。

承認しないと広告は作られず、Lovableは手数料を足しません。ただし広告費はGoogleとMetaから請求され、チャットを使う分はクレジットがかかります。日本で使えるかは公式に書かれておらず、当方は試していません。

まとめ

  • 無料のAIアプリ作成ツール4つとも、依頼文1回で工具の貸出台帳を公開まで作れた(Google AI Studioは有料の契約のあるアカウントで試した)。依頼した14項目のうちできていたのは、Lovable 13、v0 12、Google AI Studio 9、Bolt 5だった
  • 「直して」と頼むと、LovableとGoogle AI Studioは頼んだ所が直った。Boltは貸し出しが2回とも入らず、v0は無料の枠が尽きて直しを送れなかった
  • Google AI Studioは、何も操作せずに約1時間半置くと、登録した備品が消えて依頼文の最初の状態に戻った。「消えないように」と頼んで直したあとも、何も残っていない窓では同じだった
  • Boltは貸し出しが入らないのに作り終えたときの説明に「貸し出し登録」と書き、Google AI Studioはロックの画面に合言葉のボタンを置いていた。AIの説明は、人が操作して確かめた結果ではない
  • AIが足した架空の記録や、直しの途中で書き換えた記録があった。使い始める前と直しを頼む前に、CSVを書き出して確かめる

次の一歩社内の小さな台帳1つを2つのツールに作らせ、1件登録して貸して返す・別のスマホで開く・ログインせずに開く・翌日にシークレットウィンドウで開き直す、の4つを確かめる

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大平

執筆・監修

大平 — ジッソウLAB代表

中小企業の業務改善・メルカリ物販、中古PC販売の実務経験を活かし、現場目線でAI活用を検証・発信

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