ChatGPT法人プランと他3社|小規模企業の選び方

ChatGPT法人プランと他3社|小規模企業の選び方 AI活用のヒント
結論

AIの法人プランは、いま使っている業務ツールに合わせて選ぶと安く済みます

ChatGPTの法人プランはBusinessとEnterpriseの2種類です。ただし月額を左右するのは、いま社内で何を使っているかのほうです。

  • Google Workspaceを使っている … Geminiが標準。増える月額は0円
  • Microsoft 365を使っている … Copilotを1人月2,698円で追加
  • 決まった業務ツールはない … ChatGPT BusinessかClaude Teamを1人月3,050円・2名から
費用感
1人あたり月1,600〜3,050円(年払い・2026年8月)
最初の一歩
契約中の業務ソフトの明細で、AIが含まれていないか確認する

2026年に入って、ChatGPTの料金は3回動いた

この記事で扱う価格は2026年8月時点のものです。ここ半年で3回変わっているので、契約前に公式サイトの表示を見てください。

まず1月16日に、個人向けの「ChatGPT Go」が日本でも使えるようになりました(月額1,400円)。続いて1月30日から、新規で申し込む個人向けプラン(Go・Plus・Pro)の表示が円建てに変わっています。それまでドル建てで払っていた人は、そのままドル建てで請求されます。

そして4月2日に、法人向けのBusinessが1ユーザーあたり5ドル値下げされました。年払いが月25ドルから20ドルへ、月払いが月30ドルから25ドルへ下がっています。現在、公式サイトの日本向け表示は1ユーザー月額3,050円(年払い)です。

なお、以前「ChatGPT Team」という名前だったプランは、2025年8月29日にBusinessへ名称が変わりました。機能・料金・利用上限は同じなので、古い記事で「Team」と書かれていても中身はBusinessと考えて差し支えありません。

→ くわしくは「AI導入費用は月1万円から|3タイプ別の内訳」で解説しています。

4つの法人プランを、同じ物差しで並べる

何を比べる表か:チームでAIを使うときの代表的な4つの選択肢を、1ユーザーあたりの月額と契約条件で比べます。

プラン 1ユーザー月額(年払い) 最低人数 別途必要な契約
ChatGPT Business 3,050円(20ドル) 2名 なし
Claude Team 20ドル(約3,200円) 2名 なし
Google Workspace Standard 1,600円 1名 なし(メールやファイル共有を含む)
Microsoft 365 Copilot Business 2,698円 記載なし Microsoft 365 Business プラン

この表で大事なのは、右端の「別途必要な契約」です。上の2つはAIだけを単体で契約できますが、下の2つは業務ソフト一式の中にAIが入っています。

つまり4つは同じ土俵の商品ではありません。ChatGPTとClaudeは「AIの使用料」、残りは「業務ソフトにAIが付く」という別の買い方です。自社がどちらかで、比べるべき金額が変わります。

※ ドルの円換算は、1ドル160円(2026年8月8日の仲値)で計算した目安です。為替で実際の請求額は動きます。

値段はほぼ同じ。違うのは「どこで使うか」

ChatGPT BusinessとClaude Teamは、どちらも年払いで1ユーザー月額20ドル、月払いで25ドル、2名から契約可能です。金額も条件もそろっているので、価格では選べません。

何を比べる表か:4つが「どこで動き、社内の何を読めて、何が得意か」を並べます。

項目 ChatGPT Business Claude Team Workspace(Gemini) Microsoft 365 Copilot
使う場所 専用の画面 専用の画面 Gmail・ドキュメント・スプレッドシート・Meetの中 Word・Excel・Outlook・Teamsの中
社内資料の読ませ方 SlackやGoogleドライブなどを接続する Microsoft 365を接続し、社内を横断して検索 Workspace内のファイルをそのまま参照 社内のメール・文書・会議をまとめて参照
目立つ機能 目標を渡すと調べて仕上げまで進む「ChatGPTワーク」、開発向けのCodex 長い資料の読み込み、開発向けのClaude Code 会議の自動メモ、表の自動入力 決まった役割の担当(調査役・分析役・進行役)
向いている会社 業務ソフトに縛られず横断で使いたい 長い文章や資料を扱うことが多い Googleのサービスが中心 Officeが中心

この表でいちばん大事なのは1行目です。上の2つはAIの画面に材料を持ち込んで使う形、下の2つはいつものソフトの中にAIが出てくる形になります。

この違いは、社員が使い続けるかを左右します。専用の画面は自由度が高い反面、開く手間が1つ増えます。メールソフトの中に出るAIは手間がない代わり、そのソフトの範囲を出ません。

迷ったら、いま社員がいちばん長く開いているソフトを思い浮かべてください。そこにAIが出てくる形が、いちばん定着します。

席の買い方にも差があります。Claude Teamは、よく使う1〜2名だけを月100ドルの上位席に変えられます。ChatGPT Businessも上位席を予告していますが、2026年8月時点では順番待ちの登録段階です。

やりたいことから選ぶ

ここまでは会社の環境で絞る話でした。次は「何をさせたいか」から引く見方です。

何を比べる表か:小規模企業でよくある5つの用途と、それに向くものを並べます。

やりたいこと 向いているもの 理由
メールの返信を早くしたい Workspace/Copilot メールソフトの中で下書きまで終わり、画面を移らずに済む
会議の議事録を自動で残したい Workspace(Meet)/Copilot(Teams) 会議ツール自身が録って要約し、決定事項まで書き出す
表計算の集計や入力を任せたい Workspace/Copilot スプレッドシートやExcelの中で表を作り、データを埋められる
長い資料を読ませて要点を出したい Claude Team 長い文章の読み込みと点検を中心に作られている
調べ物から資料づくりまで任せたい ChatGPT Business 目標を渡すと、調べて作るところまで一続きで進む

上の3つは「いつものソフトの中」、下の2つは「専用の画面」に寄っています。メール・会議・表計算のように毎日決まって出る作業は、ソフトの中で完結する形が有利です。

一方、調べ物や長文の読み込みは、決まったソフトの中で起きる作業ではありません。ここは専用の画面を持つChatGPTやClaudeが向きます。自社の困りごとがどちらに寄っているかで、最初の1つを決めてください。

すでにWorkspaceかMicrosoft 365を使っているなら、計算が変わる

Google Workspaceは、2025年からBusiness系の全プランにGeminiの機能が標準で入りました。Standardは1ユーザー月額1,600円で、メール・カレンダー・ファイル共有とAIがまとめて含まれます。すでに契約している会社なら、AIを使い始めるために増える月額は0円です。

一方Microsoftの場合は足し算になります。Microsoft 365 Copilot Businessは1ユーザー月額2,698円(年払い)で、これはMicrosoft 365 Businessの契約に追加される料金です。

Copilotの2,698円だけを見て「ChatGPTより安い」と判断すると、ベース契約の料金が抜けます。比べるときは、必ず月々の請求額の合計で並べてください。

チームでAIを使いたい
いま社内で使っている業務ツールは?
Google Workspace を使っている

増える月額は0円Gemini入りのプランを確認するGoogle WorkspaceStandardは月1,600円。AIのための追加費用なし
Microsoft 365 を使っている

既存の契約に足すMicrosoft 365 Copilot Business月2,698円(年払い)を追加。WordやExcelの中で使える
決まった業務ツールはない

何名で使うか?
1か月試して選べる2名〜数十名ChatGPT Business または Claude Teamどちらも年払いで1ユーザー月20ドル・2名から
150名規模で全社導入ChatGPT Enterprise公式は個別見積もり。約150席以上が目安(報道ベース)

図:今使っている業務ツールから決める、法人プランの選び方

この図が示しているのは、規模より先に「今の環境」で絞れるということです。すでに業務ソフトを契約している会社は、そこにAIが含まれていないかを先に確認するほうが早く済みます。

→ くわしくは「AI格差はもう始まっている」で解説しています。

個人プランを人数分買うのと、法人プランは何が違うか

何を比べる表か:社員が個人アカウントで使っている状態と、法人プランに切り替えた後で、会社側の管理がどう変わるかを整理します。

アカウント管理
Before(導入前)

社員が各自で個人契約
After(導入後)

管理コンソール(利用者を一覧で管理する画面)で一括管理
Businessに管理コンソールが付く
ログイン
Before(導入前)

各自のパスワードのみ
After(導入後)

SSO(社内の共通IDで各サービスにログインする仕組み)とMFA(パスワードに加えて確認を1つ増やす方式)で統制
Businessの標準機能
入力内容の学習利用
Before(導入前)

個人の設定次第で、会社は把握できない
After(導入後)

初期設定で学習の対象外
Businessは初期設定で学習から除外
請求
Before(導入前)

個人のカード払いがばらばら
After(導入後)

会社契約で一括請求
2名以上から法人契約が可能

この表から読み取れるのは、法人プランの価値が料金よりも「管理の一元化」にあるという点です。個人アカウントの寄せ集めでは、誰がどんな情報を入力しているかを会社側が確認できません。

とくに効いてくるのが退職者が出たときです。個人契約のままだとアカウントが残り、業務で使った内容も個人の手元に残ります。法人プランなら管理画面から削除できます。

ChatGPT Enterpriseを検討する目安

Enterpriseは、公式サイトでも金額が出ておらず「個別見積もり」とだけ書かれています。営業担当と話して条件を決める形なので、申し込んですぐ使い始めることはできません。金額の目安は報道ベースの情報しかなく、次のように伝えられています。

ChatGPT Enterpriseは、1ユーザーあたり月額$45〜$75、平均約$60、最低約150席、年間前払いで実質的な参入価格は年間約$108,000と報じられている。
出典: coworker.ai(報道ベースの情報)

社員数十名の会社が最初に検討する水準ではありません。ただし規模とは別に、検討する理由が2つあります。医療情報を扱う契約(HIPAA BAA)と、データを保存する国を指定する機能(データレジデンシー)です。どちらもBusinessには含まれていません

契約から利用開始までの手順

Businessは営業担当を通さず、自社だけで契約から利用開始まで進められます。ここでは、あとで人数を増やす前提の進め方を示します。

  1. 使う業務と人数を決める
    2〜5名で、どの業務に使うかを1つに絞ります。範囲を決めないと、後で効果を判断できません。
  2. 公式サイトから契約する
    最初は月払いにしておくと、合わなかったときに止めやすくなります。
  3. 管理コンソールで社員を招待する
    利用権限とログイン方法を設定し、アカウントを配ります。
  4. 入力内容が学習に使われない設定か確認する
    初期設定でそうなっていますが、画面で実物を見ます。ここを見ずに始めると、社員が機密情報を入れてよいか判断できません。
  5. 1〜2か月使って、作業時間を測る
    契約前と比べて何分減ったかを記録します。この数字がないまま人数を増やすと、費用だけが積み上がります。

定額プランと従量課金、どちらで回すか

当方が自社の出品業務でAIを使うときは、2つの経路を用意しています。件数が少ないときは定額プランのチャットに貼り、まとめて処理したいときは開発者向けの窓口を経由して1件ごとに課金される形にしています。

ここまで挙げた4つは、すべて前者の定額プランです。人数分を払えば、その中で何度でも使えます。逆に、毎日何百件も同じ処理を流す使い方では、人が貼る手間のほうが先に足りなくなります。

そのとき当方がつまずいたのは毎回貼る量でした。文章のルールが約2万字あり、毎回データと一緒に貼っていたためコピーが途中で切れます。対処はルールをチャット側の設定に1回だけ登録することで、毎回貼るのは実データだけ(約2千字)になりました。

よくある質問(FAQ)

ChatGPTの無料版やPlusを、そのまま仕事で使ってはいけませんか?

使うこと自体はできますが、複数人で使うなら法人プランをおすすめします。 個人プランには管理コンソールもSSOもないため、誰が何を入力しているかを会社側が確認できません。1人で試す段階なら個人プランで十分です。

ChatGPT BusinessとClaude Team、料金以外の違いはどこですか?

料金と最低人数が同じなので、社内資料の読ませ方と席の買い方で選ぶことになります。 ChatGPTはSlackやGoogleドライブなどを接続する形、ClaudeはMicrosoft 365と接続して社内を横断検索する形です。Claude Teamは使用量の多い人だけを月100ドルの上位席に変えられます。

すでにGoogle Workspaceを契約しています。別にAIを契約すべきですか?

まず今の契約にAIが含まれていないかを確認してください。 Business系のプランにはGeminiの機能が標準で入っています。含まれていれば、追加費用なしで試せます。

為替が変わると、支払額も変わりますか?

ドル建てで契約している場合は変わります。 ChatGPTは日本向けの表示が円になっていますが、Claudeなど他のサービスはドル建てです。この記事の円換算は1ドル160円時点の目安です。

Businessプランなら、情報漏洩の心配はなくなりますか?

ゼロにはできませんが、設定と運用で管理できる範囲に収まります。 入力内容は初期設定で学習の対象外になっており、SSOとMFAで不正なログインも防ぎやすくなります。あわせて「何を入力してよいか」の社内ルールを決めておくと、より確実です。

まとめ

  • ChatGPTの法人プランはBusinessとEnterpriseの2種類。Businessは1ユーザー月額3,050円・2名から契約できる(2026年8月時点)。
  • ChatGPT BusinessとClaude Teamは、年払いで1ユーザー月額20ドル、2名からという同じ条件のため、価格では優劣が付かない。
  • ChatGPTとClaudeは専用の画面で使い、GeminiとCopilotはメールや表計算ソフトの中で動く。毎日決まって出る作業ほど、ソフトの中で完結する形が定着しやすい。
  • Google Workspace Business Standardは月額1,600円でGeminiを含むため、契約済みの会社はAI用の月額を増やさずに始められる。Microsoft 365 Copilot Businessの月額2,698円は、Microsoft 365 Businessの契約に追加される料金になる。
  • ChatGPT Enterpriseは公式には個別見積もりで、報道ベースでは最低約150席が目安とされる。

次の一歩社内でいま契約している業務ソフトの明細を開き、AIの機能がすでに含まれていないかを確認する。

自社の業務に合わせたAIツールの選定・導入は、ぜひ、ジッソウLABのゲンバAIへ無料でご相談ください。

執筆・監修

大平一輝 — ジッソウLAB代表

中小企業の業務改善・メルカリ物販、中古PC販売の実務経験を活かし、現場目線でAI活用を検証・発信

NEXT ACTION

この記事の内容が「自社でもいけるか」は、1分の無料診断で確かめられます。
個別の事情は無料相談でどうぞ(売り込みはしません)。

コメント

タイトルとURLをコピーしました